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古書現世店番日記 1月11日(火) 向井透史 k-gensei@nifty.com

昨夜、お風呂で読んでいた日垣隆『何でも買って野郎日誌』
を読了。全てにおいて過剰だ! 本人だけじゃなくて家族も強烈。
( )の使い方が楽しい。やっぱ「読むのは好きだが、本人には会いたく
ない」人って面白い。

会場へ行く。いよいよ最終日だ。なので、棚にかかっているシート
は丁寧にたたむ。今日の分のビニールの手提げ袋などを出して、
あとのいらない備品は地下倉庫へ戻してしまう。
今日もいきなり3時間休みだ。引っ込めた本を縛って店に戻る。
自宅へ。またしても寝る。いいのか、昼寝ばっかりしてて・・・。

妹分のM子から電話。年末は受付嬢としてレコード大賞会場
でお仕事したとか。会場内をウロウロ、憧れの平井堅を探しに
行くも(出てねーよ)、控え室通路という通路は全てマツケン
ダンサーズで埋まっていたらしい。しかもマツケンダンサーズ同士
のカップルも数組いてイチャついていたとか。どんな子が生まれる
のやら。その後、NHKへ集団移動か。すげぇな・・・。

1時に会場へ。新書、全てワゴンに入る。あとは減らすだけ。
棚の下の本もすべてあがる。横に積んであった本も少し崩す。
残るな〜残るな〜と念を送る。

7時、ついに営業終了。長かった。みんな本の縛りをはじめる。
俺は今回班長なので、最後の金勘定。20分ほどかかる。
その間、うちとペアの鶴本書店さんの奥さんが本を縛ってくれて
いた。合流して本をしばる。終わった人間の車での搬出がはじまる。
急げ急げ。小さい車には1軒ぶん。大きい車には2軒分積める。
うちは小さいほうの3回目。店に下ろして帰ってくるともう2軒ほどに
なっている。

次の催事の人たちが集まっている。なんの人たちだろ。怖い感じ
の人たち。眉毛ない人も。少し遅れているのでイライラしている。
向こうが空きスペースに台などをおろしはじめる。揉めなきゃいい
な、と思っていると我らがアイドルいこい書房さんが話しかける。
「いいジャージ着てるね」とか「この台車、いいね」など忙しそうに
働いているところに話しかける。呑気すぎるよ! ノーフィアー!
でも、向こうのほうがどうしていいかわからず、たじろいでいた。
ちなみにいこいさん。夕方床屋へ行ってモヒカンみたいな頭に
なって帰ってきたのだった・・・。

店に戻ると手紙が届いていた。胡蝶の会の石橋さんからである。
この会は胡蝶掌本という豆本を作っておられるのだ。以前
『古本屋の女房』の著者、田中栞さんの紹介で目録に掲載
していた「店番日記」(このウェブ日記みたいな日記ではない)をこの
豆本に4冊していただいたことがある。
なんだろう、と封筒を開けてみると、手紙と1枚の葉書が。それは
とても嬉しい手紙であった。

以前書いたかもしれないが、この豆本の1冊目を横光利一研究
で知られる保昌正夫先生にお送りしたことがある。お世話になって
いる『サンパン』の発行元EDIの顧問をされていたからである。
その御礼にお手紙をいただいた。その1ヵ月後に先生はお亡くなり
になったのである。お手紙には「続演期待」とあったのだが、その
「続演」を見ていただけなかった。
そのようなことを2冊目の「あとがき」に書いたのだ。
で、今、それを見た読者の方が石橋さんを通じて自分に葉書を
送ってくれたのである。その方が買ったある本に葉書がはさまって
いた。その葉書の宛先は「保昌正夫」。保昌先生の旧蔵書であった
と思われる。差出人は早稲田大学図書館。貸し出し期間満了になった
ので返してくださいとの内容。これによると、書名は書いていないものの
和漢書2冊、雑誌8冊となっている。昭和37年9月29日付けだ。
切手は10円。

見ていただけなかった2冊目を見た人を通じて保昌先生の手元に
あった手紙が自分の元へ届いた。これは2枚目にいただいた手紙
なのでは、と思いたい。

保昌先生の選集が発売中です。
『保昌正夫一巻本選集』(河出書房新社)2940円

2005年01月11日

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