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通天閣の見える街から(7)

■■通天閣の見える街から(7)■■  八子博行

〜腰痛と編集〜

久しぶりに腰痛に見舞われている。
もともと、腰痛持ちで、一度ギクッと行くと一週間程寝たきりの状態になる。
ひどい時は、3〜4ヶ月に一度くらいの頻度でそんな腰痛に見舞われていた。
ここ1〜2年は随分調子が良くて、腰痛のつらさもすっかり忘れていた。
そんな時に、突如襲われた腰痛だった。

 ただ、今回は、ギクッと行く手前で踏ん張っていて、最後の一線はかろうじて
阻止しているという状態。おかげで、寝込むことはないのだが、その分、なか
なか完治しない。
 先日も、東京から、本メルマガにも連載中の南陀楼綾繁氏が来版され、
うちに店にも立ち寄って頂いたのだが、その時も、椅子に座るのが怖くて立った
ままの状態で、飲んだりしゃべったりという、変な飲み会になってしまった。

 そんなこんなで、雑誌の編集も滞りがちで、早くから原稿を頂いている
ライターの皆さんには、ご迷惑をおかけしてしまった。さて、その『BOOKISH』
の7号だが、「書店の記憶」という特集タイトルで、今月下旬か来月初旬には
書店に並ぶ予定だ。
 今回の特集では、タイトルにもあるように、現在の書店の姿は勿論、過去の
書店にも目を向けたかった。大げさにいうと、書店の文化史のようなものを
辿ってみたいという。
 同時に文化と人が交差する空間としての書店というものを考えてみたかった。
つまりサロンとしての書店空間である。そのためには、書物史における書店の
展開をなぞるだけではなく、具体的に個々の書店や人が見えてこないと、単なる
一般教養的なお勉強になってしまう。
 この辺りを程よくバランスをとるのが、駆け出し編集者にはつらいところで、
決定的に情報が不足している。となると、いろんな人の知恵を借りるしかない
わけで、今回もたくさんの方のお世話になった。

 で、今回の特集を簡単に紹介してみたい。
まず、出版・取り次ぎ・書店という本に関わる様々な仕事が、未分化で緩やかに
統一されていた時代の書店の魅力的な相貌を、イギリスと日本を例に解き明かして
もらった。
 書店は、文化と人が出会う場所でもあった、これは挙げていくときりがないと
思われるのだが、とりあえず、「内田魯庵と丸善」「魯迅と内山書店」「斎藤昌三
と東京堂」「波屋と同人誌『辻馬車』」に代表してもらった。
 同時に、ごく普通の人がある書店と出会い、一気に本の世界にのめり込んで
いくことがある、そんな個人的書店体験を何人かの人に語ってもらっている。
 また、正統の書店史からは外れながらも、もう一つの読書空間を形成してきた
貸本屋をはじめとする、いわゆる「赤本」を提供してきた夜店などアウトサイド
に位置する書店も視野におさめたかった。
 そして、現在の書店に目を向けると、出版不況や活字離れなど、景気の悪さ
ばかりが喧伝される昨今、一方において新たなコンセプトで立ち上がり、面白い
展開を見せている書店もあるわけで、そんな知られざるユニーク書店をレポート
してもらった。


☆著者プロフィール-------------------------------------------
八子博行(やこ・ひろゆき)
1950年大阪生まれ。
小学校教師を20年続けた後、関大前で「ゲートマウス・カフェ」と
いう飲食店を経営。(ゆくゆくは古本も置きたいという)
昨年、季刊雑誌『BOOKISH』の創刊に参加、今年6月刊行の4号から
編集・発行人に。
http://homepage1.nifty.com/vpress/bkbackno.html
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2004年10月13日

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